11月26日、ウェールズのカーディフ、ミレニアムスタジアムで、 今季最終週となるテストマッチシリーズのウェールズ対オーストラリア代表ワラビーズ戦が行われた。
試合結果とリポートを続きへ。
<試合結果>
ウェールズ:
トライ シェーン・ウィリアムズ、[ペナルティトライ]
ゴール スティーヴン・ジョーンズ
PG スティーヴン・ジョーンズ(5)
オーストラリア:
トライ トゥキリ、シャープ、レイサム
ゴール ロジャース(2)
PG ロジャース
今年最近の11試合で8敗と絶不調のオーストラリアと、この秋季欧州テストシリーズで3戦1勝2敗、 うち1勝もきわどい勝利と調子を落としているウェールズの対戦で、両チームとも是が非でも結果を出したいところ。
その気迫がぶつかり合う形となった前半は、ウェールズが先制するも、 再三ラインブレイクを繰り返す豪州CTBトゥキリが均衡を破ってトライを奪い、逆転に成功した。 しかしボール所有率や地域獲得で上回るウェールズは、その後着実に豪州を追い詰め、PGを追加して接戦へ。 一方の豪州はロジャースのプレースキックが冴えず突き放すことが出来ずに前半を終えた。
後半にはいってもウェールズの勢いは衰えず、 バックローの激しいブレイクダウン攻防と両WTBの切れのある攻守での活躍で流れをつかみ、反則を繰り返す豪州からPGとシェーン・ ウィリアムズのトライで逆転。豪州もナイサン・シャープとレイサムがトライをもぎ取って応酬するが、 キックの安定性に欠けるロジャースの不調とスクラム、ラインアウトの不安定さがたたって逆転には至らず、 結局24-22の僅差ながらウェールズに軍配が上がった。
マン・オブ・ザ・マッチはウェールズのFLコリン・チャーヴィス。
ウェールズは、黄金時代を思わせるようなハンドリングラグビーを見せてくれましたね。
個人的には、WTBジェームスのボールキリングタックルに感心させられました。
ウェールズの黒ジャージには、やや違和感あります。
(商業的な理由でしょうか?)
ウェールズはやはり赤が一番だと思います。グリーンのサブジャージもなかなか良かったですが。
豪州は、セットプレイがまずいですね。タイトファイブで頼りになるのはシャープだけですよね。2年後までに立て直せるかどうか心配です。プロ野球では、巨人が資金力に物を言わせて投手の獲得に躍起になっているようですが、ワラビーズはどうするのでしょう?一流のフロントローを育てるのには年月がかかると思いますので、根が深い問題だと思います。豪州国内に人材がいないのであれば、アルゼンチンあたりのノンキャッパー選手をリクルートするのも一つの方法かも?
昔話になりますが、1987年W杯.3位決定戦での両国の対決は凄い試合でした。開始早々に豪州のFLがラフプレーで退場しましたが、豪州リードで試合が進み、終了直前に、ソーバーンの隅からのゴールキックでウェールズが逆転勝利を収めました。ウェールズの勝利はそのとき以来ですね。
ウェールズ対豪州戦は、個人的には今回はウェールズの健闘、しかもピールやライアン・ジョーンズ、ヘンソンなどを欠いての勝利を称えるべきと思っています。
豪州のセットは確かにまずいものでした。が、ルースヘッドPRのヤングとHOポール、LOにヴィッカーマンとサモ、FLにコンバート予定?のチザム、ロー、No.8にラインアウトジャンパーも出来るライアンズ、スーパー14の4チームにもフロントロー候補(ポロタ=ナウ、ニック・ヘンダーソンなど)もいてこれらのセットで鍛えていけばまだまだ可能性はあると思います。
バックスもSOラーカムを中心に立て直せば、今回遠征に参加できなかったラスボーンやモートロックを加えて層の厚みも増すと思います。
ただ、ニュージーランドのようにもう1チーム作って勝てるチームとなるとさすがに辛いですね。今なんとかもう1チーム作れそうなのは(怪我人がいないとして)、イングランド、南アフリカ、がんばってフランスくらいでしょうか。
ギタウのSHコンバートは確かに面白いと思いますが、個人的には、将来カーターと競えるようなフライハーフとして成長して欲しいと思っているだけにインサイドCTBでの起用を望んでいます。どうなるかは注目ですね。
87年のW杯。今回ウェールズの勝利を遡ってみましたが、以外にもそこにたどり着くんですよね。当時中学生の私はフランスとNZの決勝に興奮しましたが、ウェールズの強さには驚かされた記憶があります。
ソーバーンのロングキックは当時すさまじいものでしたよね。懐かしいです。
豪州は、タイトファイブの選手層がやや薄いとはいえ、2007年に照準を合わせて強力なチームを仕上げてくる可能性は充分あるということですね。
『ダニングよ、リベンジせよ!』と言いたいです。
SHでは、クイーンズランドのバレンタインはいかがなものでしょうか?
話は変わりますが、ソーバーンについて一言。ソーバーンは、時折つまらないミスをして、解説の日比野氏に厳しく非難されていたことがありました。スピードもいまいちですが、体は強かったと思います。なんといっても、あの度肝を抜く超ロングキックと、精神力には感服させられました。アンセムを聴いて涙することもある熱い選手でした。忘れられない選手です。
長文失礼しました。
ソーバーンとヘイスティングスは私の中でロングキッカーの双璧でしたね。確かソーバーンは推定60m(?)のロングキックを決めた当時の記録保持者だったと記憶しています。
ジョナサン・デーヴィスもプロ(リーグ)転向には本当にがっかりさせられましたが、伝説の多いウェールズのフライハーフで唯一リアルタイムで見ることのできた選手で、思い出深いです。ユニオンに復帰したときは大げさでなく感極まる思いでした。
ラグビー談義は尽きませんね。
私もつい最近まで深夜まで昔の(まだNHKでファイヴネイションズを放送していたころの)映像を見ながら過ごしていました。
ワラビーズはメディアの批判を一身に受けているジョーンズ監督の去就が気になりますが、主力が戻れば必ず立て直すと思っています。
今回の遠征での裏方のポイントとして、ラーカムやヤングなどコーチ兼任のような選手が遠征に帯同できなかったことが少なからず影響したのではないかと想像しています。成長株ギタウもラーカムの後継者として公認されているし、心理的な面でも見逃せない点かなと。
そういう意味で、ベテランが復帰して試合には出なくともチームとともに練習や遠征をすることでまた引き締まったチームになっていくのではないかと思います。
・・・と、フランスとワラビーズのことに関してはやや熱が入りすぎるきらいがあります。ご容赦を。
昔のファイブネイション...良かったですよね。私も、放映を心待ちにし、録画したビデオを擦り切れるほど観たものです。
86年にTV東京で放送されたアームズパークでのWales.Scotland戦は、永久保存版です。ソーバーンの自陣10mラインからのPGあり、ジョナサンも切れまくり、一方、ジェフリーの動きも鮫の如く、ヘイスティングス兄弟.アームストロング&チャーマースのコンビ、カリスマキャプテンのソール...
当時の選手は、現代の選手に較べてパワーでは劣るかもしれません。しかし、当時の選手達の相手を抜く個人技には目を見張るものがあり、かつ、個性のあるプレイヤーも多かったと思います。現在は、テストマッチが、ワールドカップのための強化試合のようになってしまっている感もありますが、当時は違いました。まさに、国の尊厳をかけたバトルであったと思います。また、アマチュアリズムゆえの純粋さもあったように思います。あらゆる意味で古き良き時代であったと思います。でも、ラグビーの魅力が薄れたわけではないことは、先週のテストマッチを見ればよくわかると思います。
先週に素晴しい試合を見て、かつ、ソーバーンやらジョナサンの話題で、アドレナリンが出て、たくさん書いてしまいました。
失礼します。