2005年05月08日

[S12]第11節 試合結果

スーパー12第11節は各地で熾烈を極める戦いが繰り広げられた。決勝進出へ向けて最後の踏ん張りに燃えたチームあり、ひとつでも順位を上げるために必死のチームあり、国内対決でリーグ戦順位にかかわらない厚い戦いありと終盤戦の盛り上がりが如実に現れた節となった。

第10節までは、9位レッズまでが決勝進出へ可能性を残し、数字的にはまだ4強を決めたチームはない状況。ただし上位3チームは勝利すれば4強入りが決まる大事な試合。4位以下は大混戦で、勝利したチームが残る1席に大きく近づくことになる。
ブランビーズ、チーフスはともに勝利が決勝への絶対条件だが、直接対決でいずれかがこれを果たせないことになり、注目が集まる。

各地の試合結果詳細を続きへ。

参考: Planet−Rugby (英文)

<試合結果>

【5月6日(金)】

ブルーズ 10 vs 22 ハリケーンズ

北島対決となった試合は、前半3対3のどちらも一歩も引かない好ゲームで充実した内容。しかし後半に入ってハリケーンズが立て続けにトライをあげ、一気に勝負を決めた。
ブルーズも最後まで勝負を捨てず、チーム全体でトライを確保したが、ハリケーンズの気迫あふれるディフェンスの前に屈した。
ハリケーンズはこれで4強確保。ブルーズは自力での4強入りはなくなった。

ワラタス 27 vs 8 レッズ

今季ここまで好調を維持してきたワラタスは、スーパー12になって勝利したことがない伝統のライバル、レッズに対し闘志をむき出しに。今季大躍進のヒューワットがPGと自らのトライでレッズを突き放し、付け入る隙を与えず勝利をもぎ取った。
レッズはこちらも闘志を前面に出した好内容を示すも点数は縮まらず、頼みのFBレイサムが脳震盪で途中退場。最後までワラタスを上回ることはできず、スーパー12初の敗戦となった。
ワラタスは2位以内確保。レッズは決勝進出ならず。

【5月7日(土)】

ハイランダーズ 13 vs 27 クルセイダーズ

南島ダービーとなった一戦。ハイランダーズは地元の利を活かして前半16分ペダーソンがトライ。ゴールも決まって7対3とリードするが、ここから徐々に流れはクルセイダーズへ傾き、38分にカーターのPGで7対6で前半終了。後半に入るとメイジャーが2つのトライを奪うなどクルセイダーズが堰を切ったような攻撃でハイランダーズを圧倒し、勝利を飾った。
クルセイダーズは2位以内は(ハリケーンズとの得失点差から)ほぼ確保。ハイランダーズは自力優勝がなくなった。

ブランビーズ 28 vs 28 チーフス

負けられない両者の注目の対決は、収支ブランビーズがリード。主将モートロックの大活躍で2トライ2ゴールで気迫を見せた。しかしチーフスも1トライ1ゴールを返して粘りを見せる。前半もう1トライ1ゴールを加えたブランビーズは、後半やや勢いを失い、チーフスに1トライ1ゴールを許して徐々に点差をつめられる。しかし、ここで主将モートロックがまたしてもトライとゴールを決めてボーナスポイントを確保。勝利を決定付けたかに見えた。
しかしそれでもあきらめないチーフスはタアウソがこの日2本目のトライをあげて流れを一気に引き寄せ、続けざまシヴィヴァトゥがトライ。ヒルが正確なゴールを見せて同点に。残り10分はまさに死闘となるが両チーム決め手なく引き分けに終わってしまった。
ブランビーズは、このあと勝利したブルズとの勝ち点差が5で、首の皮一枚の可能性を残した。チーフスはそのブルズの勝利で勝ち点3を加えたものの決勝進出はなくなった。

シャークス 17 vs 23 ブルズ

ブッチ・ジェームスの復帰で盛り上がる地元サポーターのために最後の一花を咲かせたいシャークス。前半から勢いに乗ってそのジェームスのPGのあとラッセルがトライ。ジェームスのゴールも決まって10−0とした。その後同点に追いつかれるも、ファン・デン・バーグがトライしてゴールも決まり、17−10でようやくらしさを見せた。前半は17−13で終了。しかし後半は一気にブルズペース。結局2トライを献上して得点を挙げられず、逆転負け。最下位脱出は次のキャッツとの直接対決に持ち越された。
ブルズはこれで4位へ。次のストーマーズ戦に勝利すれば決勝進出確保。敗れても他チームの結果如何では決勝進出へ最も近い存在に浮上した。

ストーマーズ 25 vs 20 キャッツ

ともに決勝進出はなくなった南ア勢対決は、意地と意地のぶつかり合いに。前半はキャッツが終始押し気味にゲームを進め、FBプレトリアスの活躍でなんと13−0と無失点でハーフタイムへ。しかしここから一気に盛り返したストーマーズは、いたるところでボールに絡むバーガーの活躍で一気に逆転。そのまま逃げ切った。
ストーマーズはレッズを抜いて9位へ。次節ブルズ戦勝利で8位を狙う。キャッツは次のシャークス戦に最下位脱出をかける。

<順位表>(※○は決勝進出決定、×は決勝進出不可)

  順位 チーム      試 勝 敗 分 勝点
 ---------------------------------------------
○ 1 ワラタス     10 8 2 0 40
○ 2 クルセイダーズ  10 8 2 0 39
○ 3 ハリケーンズ   10 8 2 0 34
  4 ブルズ      10 6 4 0 29
 ---------------------------------------------
  5 ハイランダーズ  10 6 3 1 27
  6 ブルーズ     10 6 4 0 26
  7 ブランビーズ   10 4 5 1 24
× 8 チーフス     10 4 5 1 23
× 9 ストーマーズ   10 3 6 1 18
×10 レッズ      10 3 6 0 17
×11 キャッツ     10 1 9 0 11
×12 シャークス    10 1 9 0  9

posted by 晴耕雨読 at 11:04| Comment(2) | TrackBack(1) | [S14]スーパー14 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
クルセイダーズは強いですね。マクドナルドも好プレーを見せていますね。ヤマハでのプレーぶりは、彼のキャリアにしてはいまいちだったような気がしました。しかし、マクドナルドは弱いチームをグイグイ引っ張るタイプではなく、高いレベルのチームの中で光るタイプであるという藤島氏のコメントに納得しました。ハイランダース戦でも見られたライン裏へのショートパントは、得意技なのでしょうね。
南島ダービーで....負傷したオリバーに、マーシャルが駆けつけてねぎらうシーンには感動しました。それにしても、タッチラインの外側で、オリバーと自転車をこいでいるマーテンズは、何の話をしていたのでしょうか?想像しただけでも楽しくなります。NZrugbyの将来についてのストイックな話なのか?それとも、「おまえのワイフは元気か?」などという話か?
S12終盤、いい感じで盛り上がってますね。また、情報お願いいたします。
Posted by LOMM at 2005年05月10日 15:42
LOMMさん、こんにちは。ラグビーファンです。

クルセイダーズの強さは、わかってはいましたが、感心してしまいますね。これが代表になってなぜいまいちなのか、理解に苦しみます。まあ、今季はそうでもないでしょうけど。
藤島氏の解説についてというより実況の土井氏についてですが、最近自ら解説しすぎの感がありますね。実況なんだから実況に専念して欲しいと思ったりします。村上氏くらい雄弁でないと解説のコメントがかすんでしまうような。まあそれはそれとして楽しんではいますが。
マーシャルのシーンは感動しましたね。4月9日に行われたブルズ戦でも脳震盪で退場したマッコウに多を差し伸べていたり、やはり今季でニュージーランドを離れることがそのような気持ちにさせるのかと改めて思いました。マーシャルは協会の方針に対して手厳しいコメントをよくしていますが、ラグビーを愛し、ニュージーランドや他の選手たちを愛する気持ちというのは変わらないんだなとも思いましたね。
あと、マーテンズの会話については、個人的には後者であると思います。というかあって欲しい。^^
しかしマーテンズはあんなにこぎ続けて疲れないんですかね?結局出番はなかったようですが。
Posted by ラグビーファン at 2005年05月11日 12:23
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Tracked: 2005-05-08 11:55
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