ラグビー界は衝撃を受けた。
ジェイク・ホワイト南ア監督はイングランドに16−32と敗れ去った試合後、彼のチーム、スプリングボクスが肉体的にイングランドに及ばなかったことを認めたためだ。
このような言葉はかつて聞かれたことはなかった。肉体的な優位性は常に南アフリカにあるとされていた。誰もがこのことを予測できなかっただろう。
「イングランドはすばらしかった」とホワイト監督。
「彼らイングランドは密集戦で我々を肉体的に完全に支配していた。彼らは強烈なあたりで我々をボールから遠ざけることをシンプルに実践しただけで、我々がもっとステップアップしていかなければならないということだろう。」
若きフランカーのエース、スカルク・バーガーは自身の故障をおして出場しており、またこれを起用したホワイト監督を非難することはできないだろう。
しかしホワイト監督は具体的に誰に原因があったかについての言及を避け、チーム全体の肉体的な準備不足を敗因とした。
「私には勝つために誰に責任があったかを問いただすことはできないが、相手を見ることでそれがわかってくるように思う。大学入試が8つの基準によって決められるようにね」と元教師のホワイト監督は語った。
「我々のチームはまだ若い。もっと我々自身を磨いていくことが必要なんだ。」
「イングランドの人たちは我々がやってきて偉大な南アフリカがみんなを強襲すると思っていたんだろうけど、結局我々は肉体的に見劣りしていたということだよ。」とホワイト監督は結論付けた。
試合後うなだれる南ア、ジョン・スミット主将
Planet−Rugbyより
南半球のFWの中では間違いなく密集戦、コンタクトのパワーで他を圧倒し〜S12も3Nも南アのFWのポイントへのコミットと支配の意欲は一頭地抜けていると思います〜、FWの確保したボールをすれ違いざまに抜いていくバックスが機能しなかったことは、確かにショックでしょう。とは言え、ヤコの素晴らしいランから素晴らしいトライを一つ奪った事は、今期の南アの充実を示すこととして特筆しても良いと思います。
それぞれのチームが南半球に勝つためのラグビーと北半球に勝つためのラグビーに求められるものが異なってきているような気がします。
傾向としては、南半球が北半球にアウェイで勝つためにはFWが局面を支配しないと勝てないし、北半球が南半球のアウェイ出勝つためには、FWがワイドに走り回る必要がある状況になってきているのでは?
ラグビーファンです。ご意見ありがとうございます。
ジェイク・ホワイトは常に前(それも数年=W杯〜その先まで)を見て発言をしているように思います。
自身U21監督の経験もあったりして、選手を育成することに非常に意欲的だと思います。
かといってスプリングボクスはそうそう負けられないチームですから、その場その場で勝たなければならない。ここが監督ジェイク・ホワイトの真骨頂だと思います。
その場の勝利や敗戦に一喜一憂することも選手たちのモチベーションや慰労に必要なことですが、ホワイトが冷静なのは、常に先を見据え、自分が何を任されているのか、またどうありたいか、どうやっていきたいかを真摯に見つめている結果だと思っています。
いろいろな監督がいると思いますが、彼はその中でも特に「名将」になる予感があります。
もっと言えば昨今の監督は皆さんクレバーで、かつてのように信念や気合だけが前面に出るような人は少なくなりました。
#人としてはそんな方のほうがむしろ魅力的だったりしますが。
その意味では監督「業」が確固としてラグビー界に成立していることを、このホワイトやフランスのラポルテ、NZのヘンリーなどを見ていて思います。さらにはFW/BKコーチのほかにディフェンスコーチ、キックコーチなどある分野により特化した指導者も欧州や南半球では増えており、指導する側のスキル、レベルアップも昨今のラグビーの情勢を支えている大きな要因と思います。
南北半球のライバル意識からラグビーがかつて大きく発展してきたように、またこれからも更なる進化を期待したいですね。
来年のライオンズ遠征(NZ)、3年後のW杯が早くも楽しみです。
他のコメントにも返信で書きましたが、またご意見や情報、お聞かせください。
よろしくお願いします。